師走入り2011/12/01

 2011年12月1日、今年もあと1か月になりました
皆さまはどのような一日をお過ごしでしたか、、、、。

今日のカスヤの森は小雨が降る寒い一日でしたが、竹林に入ってみると欅や榎の小さな色づいた落ち葉が一面に敷き詰められていて雨が竹林の中までは届かなかったようです。

すこし湿った落ち葉を踏みながら裏手から階段を降りつつ美術館を見ると写真のように晩秋から初冬へ移ろう景色がなかなかすてきでした。

ラウンジの壁のオレンジ色が暖かく感じられ、イヌビワの黄色に輝く大きな葉と良く似合っています。

こんなしっとりした風情が漂う季節をゆっくり楽しんでいられるのは今だけでしょうね、、年末に向かってはカスヤの森現代美術館でも大きなイベントが17日に行われます。
詳しくは近々HP上でお知らせいたしますので期待してお待ち下さいね。

フラワーアレンジメントはリース作りでした。2011/12/06

 隔月で開いているフラワーアレンジメント教室ですが、11月の第四火曜日を今日に振り替えていたしました。
というのは加水子先生の心配するのは、年末はやはりクリスマス系の
アレンジを用意したいし、11月では花材が揃えるのが難しい、そこで12月第一火曜日になりました。

グリーン系に桧葉・アイスグリーン・ヒムロ杉の三種、赤系はペッパーベリー・赤唐辛子を挿しました。

桧葉とアイスグリーンの葉の向きを一定方向に揃えて挿すことがポイント。
真ん中には大きなキャンドルが入ります。

今日はステキな森林浴気分のクラスでした。

最後のデザートタイムはリンゴのタルト・タタンで、、、シナモンを効かせるとなんだか暮れの気分がいたします。

さざんかのかざり2011/12/07

 竹林に置かれた五百羅漢と美術館裏の脇道の文官像は冬空のもと、きちんと姿勢よくされています。

ふとみると、文官のかむりものの上に山茶花の花びらが一片、下には敷き詰められた淡いピンクの花びらがあり、そのコントラストは自然が作ったいたずら、、でしょうか。

村上三姉妹2011/12/15

 美術館の窓口を通し、長いお付き合いになったり、ご家族全員ととっても仲良しになったりすることがあります、これもすてきな役得の一つです。

一番下の妹・ゆりさんがカスヤの森へ来てくださったのはもう7~8年前、河口湖美術館にある若江の富士山をテーマした作品を見て若江がやっている美術館ということで訪ねてくれたのが始まりでした。

その時ゆりさんはカナダに留学中でしたが、帰国される度にご家族の一人一人を同伴して来館され、留学中の事など一緒に聞かせていただきました。そして三姉妹のお名前が「真・善・美」を含んだ「真美・のぞみ・ゆり」であるという事も知りました。
それぞれがしっかりとした目的を持ってとっても素晴らしいご姉妹で結婚されてもこの写真のようにハズバンドを伴い来てくれました。
選んだご主人様もアメリカ・カナダ・ドイツとそれぞれです。
昨日は数年ぶりの真美さんとゆりさんに再会でした、といってもお二人のご主人様には初お目見え、真美さんは二歳九ヶ月の「NOAH」くんのママになっていました。

真ん中の、のぞみさんは今ミュンヘンに住みお正月には里帰りするそうです。

村上三姉妹は必ずや日本の親善大使役を担ってくれることでしょう、末永く幸せに、そして良い年をお迎え下さいね。

二人の館長のお話-「美術との出会い」2011/12/18

昨日は開催中の展覧会「文士危うきに近寄らず」のオープニングに替えての対談がありました。
お忙しいお二人の美術館長を迎え、年末の忙しい時期にもかかわらず
60名程の方々にお集まりいただきました。
まず、酒井館長が口火を切り、若林奮さんとの出会いのいきさつを話されましたが1967年にアトリエを訪ねた時、当時「三彩」の編集部にいた鍵岡さんが同行し、酒井さんと若林さんを撮影したそうです。
お二人の美術関係の交遊はこの頃から現在まで息の長い自然体であることが魅力的でした。
お客様の中にはこの時代に関わられた方々もいらっしゃって、(土方雪江さんや岸田夏子さん吉田百合子さん)酒井さんは後から「なんか話しにくかったー」と照れくさそーな顔をされました。
いくつになっても青年時代を語るとその時の表情に戻るんですね。

お二人の館長、有り難うございました。

瀧本光國さんの展覧会評2011/12/22

今月2日と9日、神奈川新聞・東京新聞にそれぞれ展覧会評が掲載されました。

神奈川新聞には藤島俊会さん(美術評論家)が「もっとも瀧でも雲でも絶えず動いていて形はないのだが、、、、この無にして有という自然の現象に形を与えれば、様式化に行き着く、、、様式化は過去から手渡されたバトンであり、彫刻家はいわば過去と現在をつなぐ仲介役なのである」(一部抜粋)

東京新聞には中村英樹さん(美術評論家)が「二十世紀後半の日本のいわゆる現代美術は、ポップ・アートやミニマル・アート、ニュー・ペインティングなど欧米の新しい傾向を受容し続けてきた。もちろん、異文化に心を開き、それを知ることは大切である。しかし、それを受け入れて模範とするだけでは十分でない。異文化に身を置く他者の目を通して、流動的な水や雲に目を向ける自らの内発的な契機を自覚し、それを踏まえた新しい表現を世界に向けて発信して行くことが不可欠である。」(抜粋)

二紙に共通して掲載された作品は「雲烟」、樟を彫刻し白土を塗っています。沸き上げるように連なる丸い雲の連続性にどこか人体を思わせています。
展覧会は来年の1月29日まで開催中です。