中沢研・平川恒太《境界》展がはじまりました。2025/03/16

 先週の土曜日から31年目最初の展覧会がスタートいたしました。 詳しくはHPでご案内しておりますが、多摩美術大学で講師を勤めていた中沢さんとその学生だった平川さんのお二人の作品展示です。 中沢さんは当館で初めて展示していただきました。
平川さんは2021年10月から12月に展覧会”talk to the silence”をいたしました。ご記憶の方もいらっしゃると思いますが天井から星座の形の勲章モビールを吊るし、壁には真っ黒な藤田嗣治の戦争画を黒一色で模写した絵を展示しました。 9日にはお二人の作家を囲み和やかなオープニングパーティをいたしました。
平川さんの作品でレコードの共同制作者のFutamata Junさんも参加されました。クロージングライブは最終日5月16日に開催いたします。
詳しくは当館HPのExhibitionsとyoutubeをご参照下さい。

李禹煥展が盛況裡に終了いたしました。2025/03/02

 
先週末で終了した李禹煥展は当館30周年締めくくりにふさわしい充実の画業の結果とでも考えたくなるような作品の数々でした。
今までの作品をご自身でその殻を破り創り変え、新たな好奇心が導く新たな表現を探って新作を制作されたのだと思います。 2023年作の「失敗の果てに」にはじまった混色のストロークがキャンバス中央の「一刷けの存在」を消し去るように左右上下に動いています、そして2024年作の作品はそのストロークが丸くなりその中央は一刷けの空間となってキャンバスの白が残されていました。 李禹煥さんご自身の言葉で・・・作品を作っているともっと何か新たな可能性を持ったものが出来るんじゃないか・・・と好奇心が湧いてくるんです・・・
いつも知的な好奇心に動かされているなんて・・・なんと素晴らしいことでしょう。 このような生き方をしたいとつくづく思いました。人も美術館も・・・

李禹煥『合間の遊作』展が今週末で終了いたします。2025/02/19

 作家ご本人が名付けた本展覧会名でした、遊作された作品?に来館された方はそれぞれに楽しんでそして考えて帰ってゆきます。
入ってすぐの壁面に展示されたキャンバスを一点のストローク形で切り込みそこに鏡を嵌め込んでいるのです。 作品を観ると自分の顔が写っているのでびっくりです。 作品を観ることって自分を見ていると言っているような作品です。 昨年11月から始まった展覧会ですが日を追うごとに来館される方が多くなりました。 期間中には超多忙な日程の中で4回も訪ねてくださった李先生には感謝でいっぱいです。 先週金曜日にはこれが最後になりますが、、、といって来てくれました。 開館30周年記念展の最後の展覧会にこれ以上の展示はありません。 最高の展覧会をありがとうございました。
季節も巡り入り口のミモザも房が黄色に色づき始めました。 河津桜も一輪また一輪と咲はじめています。
あと4日間の展示期間になりました。 どうぞ「合間の遊作展」をお楽しみください。

李禹煥展は今年2週間経ちました。2025/01/19

 李禹煥さんの展覧会は、今年になってから早2週間が経ちました。
遠方から熱心に来てくださる李さんファンの多さに驚いていますし、日々こちらまで来館される方々に感謝しています。 新国立美術館での大規模な展示をご覧いただいた方が殆どですが、今回の作品はそれとは全く違った肩の力を抜いた作品の展示となっています。 まさかの大根や唐辛子といった日常の野菜スケッチもあり 大作キャンバスのタイトルはなんと「失敗の果てに」・・・ 自由で気儘な心境の表れでしょうか、それにしてもどれも気迫のこもった作品です・

入り口のミモザの蕾が黄色く色づいてきました。今月中には蕾が開くのではないかと楽しみにしています。 春を告げるミモザはたしか四代目の木です。 少し枝をとってアレンジしてみました。

今年もご来館いただき有難うございました。2024/12/31

 開館30周年の記念年も余すとこと一日となりました。
昨年末からの30周年記念展は初回が松澤宥展、2回展がヨーゼフ・ボイス展、3回展は若江漢字「地中海−1始まり」、そして4回展はマルセル・デュシャンを考える、最後は現在開催中の李禹煥展です。
それぞれ当館にとってゆかりある重要な作家展となり、期間中には3回にわたり若江漢字によるレクチャーが開催されました。内容は当館のHPにも公開されていますが追って各記録を本としてまとめる作業を進めておりま。
記念年として6月30日には美術館友の会会員の方々をお招きしてお祝いいのパーティーを開くことができました。フレンチチェフ鳥海さんのコース料理は最高でした。宮城の伊達冠石の記念モニュメントも(近持イオリ作)完成しました。
開館以来30年間、いつも新鮮な気持ちにさせてくれる作品に出会える素晴らしい美術館とともに生きてこられた幸せに心から感謝しています。 実り多かった今年一年の感謝と来年も平和で健康で美術館で皆さまをお迎えできますよう願っています。 またお目にかかれる日を楽しみにしています。

なんと合わせて246歳2024/11/30

 李禹煥さんの展覧会には様々な年齢の方に来ていただいています。 先日展示が終了して記念写真を撮りました。
3人の年齢を合わせたら246歳になっていました、ギャ!

李禹煥「合間の遊作」が始まりました。2024/11/24

 昨日、李禹煥さんをお迎えして「合間の遊作」展が始まりました。 超ご多忙な李さんですがご都合を合わせお越しいただきました。 ご持参の美味しいワインと用意したブッフェを囲んで久しぶりのオープニングパーティーとなりました。

開館15周年で李禹煥室ができ「対話」の壁面作品を制作していただきました。そして今年30周年には床面のガラスと石のインスタレーションが加わって充実の展示室となりました。
今回の展覧会は文人としての李禹煥さんの側面を知る機会になります。 ご自分でも最後の文人といえるのでは・・・と話されていました。

デュシャンへのオマージュ2024/11/09

 今回の展覧会にチェスが二組出品されています。 チェスが好きで亡くなる前日もチェスをしていたと言われるデュシャン。 若江漢字さんが1980年代に4組のチェスをつくりました。
モデルとなった形は大ガラスの九つの鋳型と呼ばれる部分を立体化してキング・クイーン・ビショップ・などのチェス駒に当てはめたものです。 デュシャンへのオマージュとして捧げたチェス、ぜひ使って欲しかったですね。

デュシャンを考える展について2024/11/08

暑い中でスタートした「デュシャンを考える」展ですが今週いっぱいで会期終了となります。 いつも始まる時には長い展示期間だと思うのでです・すが・・・時の流れの速いことに驚きます。

昨日は東京理科大学の建築研究ゼミの方々にご来館いただきました。 総勢16名、ちょうど作家の若江漢字さんが在館していたので作品について解説を聴いていただくことができて良かったです。 猿島や横須賀美術館も周るそうです。

第4回・30周年記念企画展がスタートしました2024/09/06

 昨日から始まった「マルセル・デュシャンを考える」展、デュシャンの作品は数点の展示ですが、若江漢字さんが長年かけてデュシャンの作品から意味する本意を汲み上げ絵画化した作品を主体とした展覧会となります。
言わば若江漢字の三部作(ヨーゼフ・ボイス/若江漢字/マルセル・デュシャン)最後となる展覧会です。
まだまだ暑い日が続きそうですが秋の気配が漂い始めた竹林散策がおすすめです。