−流転のなりゆき−がスタートしました。2023/09/03

 残暑の厳しい中でしたが大勢の方々がオープニングに来てくれました。 昨日から始まった古堅太郎・福田惠・武田竜真の3人展「流転のなりゆき」、それぞれ広島、ベルリンから展覧会のために来てくれました。武田さんのフライトが1日遅れたりしましたが、オンラインでの展示の打ち合わせも済んでいたせいか、いたってスムースに進みとても見応えのある展示になりました。

子育て世代のカップルも多く賑やかで家族的な雰囲気のパーティーでした。
3人の作家それぞれに現代社会への考えや意見を作品に込めて制作されています。3人はベルリンに滞在・制作していた時に知り合ったそうです。武田さんは7月から8月にかけてベルリンでも展覧会があり、それが終わってすぐにこちらへの向かわれたようです。パーティーが終わって古堅さん、福田さんは広島へ、武田さんは次の滞在先の東京へ向かって去ってゆかれました。 作家の皆さま、ご来館いただきました皆さま有難うございました。 会期は11月19日までと先が長いのでお知り合いの方へもご案内していただけましたら嬉しいです。

永遠回帰の島ーエーゲ海2023/07/23

坂倉新平さんの絵に描かれているブルーは度々訪れたエーゲ海のパトモス島の青だと思う。 立花隆の「エーゲ海 永遠回帰の海」にニーチェの「ツアラツストラはかく語りき」から下記のような言葉が書かれている。
一切は行き、一切は帰る。
一切は死滅し、一切は花開く。
一切は敗れ、一切は新たにつぎあわされる。
一切は別れ、一切は再び相まみえる。
存在の円環は永遠にみずからに忠実である。
すべての刹那に存在ははじまる。
万物は永遠に回帰し、我々自身もそれとともに回帰する。
坂倉さんはご自身が15歳まで寺で育ったことが内面的な基礎となっていると書かれています。 エーゲ海に感じる心はきっとこのような仏教的な結びつきによるものではないかと思われる。

坂倉新平さんの展覧会です。2023/06/09

 坂倉新平さんは岐阜県羽島のご出身です。 今年の1月から3月にかけて岐阜羽島の不二竹鼻町屋ギャラリーで展覧会があり観にゆきました。賑やかだった頃の面影の残る街並みのなかに 町屋を改築したギャラリーでした。通りに面して建築家の坂倉準三先生の生家である酒の醸造所があり、新平さんは生前準三先生に可愛がられたと聞きます。
1965年のパリの画廊での個展ポスター、全て手書きで作ったそうです。

若い頃にギリシャのパトモス島に魅せられた坂倉新平さんの構成された風景画にはパトモスを彷彿させるものがあります。 15歳までを浄土宗の寺で育ったこともあり、ー自分の仕事は「行」の場と考えあまり観念的にならないよう注意して仕事を進めているーと書かれています。 その坂倉新平さんの単純で深い絵画表現に触れて見てください。
紫陽花が見頃を迎えています。

ヴァリーとエゴンそしてエディットさん、ご帰宅です。2023/05/28

 昨日、長らくご滞在くださった宮崎さんの人形ヴァリー、エゴン、エディット、そして枢機卿と尼、などの作品が箱に収められそれぞれの自宅に戻りました。 岡山から搬出作業のために出向いてくださった宮崎さんには本当に感謝申し上げます。軽々とエディットさんを抱える宮崎さんはまるでエディットさんの母の姿でした。

犬島の冠もぴったりと似合っていました。
だれもいなくなったラウンジや展示室はこれからはシーレファミリーロスになりそうです。
せっかくの機会に当館でもいくつかの作品を収蔵いたしました。 今日からエントランスのガラスケースに置かれ、来館される方を迎えていますのでどうぞお気に留めて観てみてください。

 梅雨入りを前に竹林の紫陽花が色とりどりの花が見頃になります。 カスヤの森現代美術館でのひとときをお楽しみください。

宮崎郁子さんの「ヴァリーとエゴン」展がスタートしました。2023/03/12

  昨日から当館で2回目の宮崎郁子さんの"Walky and Egon"エゴン・シーレと共にが始まりました。
オープンイングにぴったりの晴天の空に満開の桜が晴れやかでした。
都美術館でのエゴン・シーレ展に合わせて日曜美術館でも宮崎さんと作品が詳しく紹介されましたので昨日はそのテレビ番組を見た方が大勢お出かけくださいました。
岡山からしっかりと梱包された数多くの箱の中に優しく包まれた人体が横たわっています。寝ている子供を抱き起すかのように宮崎さんの腕に抱きかかえられるシーレとヴァアリーさん。
ラウンジのカフェスペースにはシーレと奥さまのエディットさんが向かい合わせに座っています。

カスヤクラフト–陶・竹・硝子始まりました。2022/12/04

 当館での久しぶりとなるクラフト展が昨日から始まりました。 陶器は浅井純介さん、竹は松本破風さん、硝子は本阿彌匠さんの3名の作品が一堂に集まりました。 用の美を持ちながら、クラフトの新境地を探っているような作品に目を奪われます。

工房がお互いに房総の千倉に構えていて、その世界で長くご活躍なのでご存知の方も多くいらっしゃいます。 初日の昨日は作家の皆さまお揃いでのオープニングができました。 この時期を憂慮しながらのささやかなパーティーでしたが和やかな会話が弾み久しぶりにラウンジが満席で賑わいました。

フェリー経由でのご来館ありがとうございました。

Abraham David Christian展の最終日です。2022/11/20

 まだ残暑厳しかった9/17日に展覧会が始まりました。 季節が移り竹林には降るような欅や榎の落ち葉が舞っています。 展示されたのは立体作品1点とドローイング1点という極絞った作品でしたが作品の持つ力で見応えのある展覧会になりました。 コアなファンの方々にもご来館いただきました。 クリスチャンさんとは1975年にドイツで出会っていました、互いに若かった時代です。 この展覧会を機に作品と共にクリスチャンさんのお話を聞くことができあらためて彼の人間としての奥深さを感じています。 ご協力いただきました横田 茂ギャラリーに心より感謝申し上げます。

展覧会のお知らせ2022/11/06

  さわやかな秋晴れが続き、竹林の散策には最適な頃となりました。 今年移植したり植樹したモミジや桜の紅葉も楽しんでいただけます。
お隣の県立近代美術館葉山館では「マン・レイと女性たち」展を開催しています。
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition?kan=hayama
当館で常設展示されてる宮脇愛子さんはマン・レイとは長年にわたり交流がありました。
マン・レイは宮脇愛子さんをモナリザに模したポートレート写真を撮影していて、今回の展覧会にも出品されています。 当館から展覧会の特別企画としての「マン・レイと日本」ルームに宮脇愛子さんの絵画作品一点を貸し出しています。 葉山の海に面した気持ちの良い美術館での展覧会、覗いて観てください。
それから兵庫県西宮市大谷記念美術館では、開館した50年前に遡っての回顧展を開催しています。 50年前の様々な作品は当時の時代背景と共に鮮明な記憶として残っています。まだまだ元気にご活躍の作家も多くいらっしゃいますが、アートを取り巻く変化に50年の年月を感ぜざるを得ません。 若江漢字さんの作品も出品されています。図録にある若江さんの作品です。1972年制作
図録も出版されています。

http://otanimuseum.jp/exhibition_221008.html

展覧会の初日です。2022/09/18

 昨日、クリスチャン展が気持ちのよい初日を迎えることができました。 葉山までお迎えに行き美術館へ戻ったら熱心な方がお待ちになられていました。作品についてお話したいと思っていたようでした、いくつかの問いかけに丁寧に話を返すクリスチャンさんの表情がとても優しく世界で活躍する作家の心の広がりを感じました。 「ご本人が展示を監修するとどこか違います」 そんな感想を寄せていただきました。 展示室に設置された作品は自然光の中で威厳を感じます。
神奈川県立近代美術館の水沢館長が最初のお客様でした。実は前日の16日です。

クリスチャン展が明日からスタートです。2022/09/16

 昨日、来日中のAbraham David Chrisitian さんの展示日でした。
葉山に滞在され、葉山の自然全てをとても気に入ってもう30年以上とか聞いています。 作品は横田 茂ギャラリーのご協力で彫刻作品とドローイングを出品していただきました。
明日は作家が在館されますのでぜひ作品と共に作家の言葉をお聞きいただける貴重な機会になりますのでどうぞお出かけください。