滝沢広展の初日です。2021/04/03

滝沢さんはここ数日間、近くのホテルに泊まり込み展示に集中して、今日の初日を迎えました。 今日に至るまでの展示作業はとても丁寧で熟慮されたものです。 昨日は作品の全面をカバーしているアクリルが鏡面のようになって映り込みが強すぎるので、結局取り外しすることに・・・。 反射がないのでデジタルプリントのデリケートな暗い部分の画像を見ることができるようになりました。闇のようなダークな黒さの中からジワリと浮かび上がる粘土による塑形、そして目を凝らして見ていると幾層かの指紋が見えてくる。影による時間の流れと停止する実体像との重層作品が展示されています。粘土にプロジェクターで映像を流し、露光時間を長くして撮影しているのでこのような画像になります。
当初の予定では桜満開の初日のハズでした。 今年の桜開花が異常に早まってしまい、入り口の桜は見頃を過ぎて散り始め桜吹雪が舞っています。桜とともにケヤキやエノキの芽吹きがなんとも鮮やかな柔らかな緑色に光り、それはそれは今しかない素晴らしい季節のひと時です。
以前から予定の、滝沢さんのTV取材が午前中にありました。 テレビ朝日にて放送中のアート番組『アルスくんとテクネちゃん』です。 (放映は4月22日)

滝沢広展の準備中です。2021/03/28

 先週末で生誕100年記念ヨーゼフ・ボイス展が終わりました。 期間中には緊急事態宣言の発令などもありましたが、いらっしゃった方からはやはりこの時期だからこそボイスの作品からなにか解決策などを見出したい・・・そんな意識を期間中に感じました。 没後35年、来館された方の約半数はボイス没後にお生まれになった方でした。それもそのはずです、その年に生まれたら35歳、本当に時間が経ったものです。でも知りたいと思ってきてくださる方の熱意にこちらも精一杯の話でお答えしました。 また、きっとボイス展は繰り返し開催いたしますのでまたの機会を楽しみにしてください。
昨日から次回の作家である、滝沢広さんが展示作業にかかっています。 今週の土曜日4月3日から6月20日まで、 展覧会のタイトルは「オブジェに指紋」 写真と実物、それを一つの画像として納めています。 その後ろにあるレイヤーの仕組みを考えると人間が目から入ってくる情報を認識する仕組みに至ります。 この時期なのでオープニングパーティーはいたしませんが作家はいらっしゃいますので、どうぞお出かけください。

ボイス生誕100年記念展2021/01/24

 今月9日から始まったボイス展ですが、感染拡大を抑えるために外出自粛が求められ来館者の方も難しい選択を迫られてしまいます。 でも、ボイス展を目指して来てくださる方が多く感染対策を徹底しながら開館していて喜ばれています。
昨日も奈良県から来てくださってゆっくり観て行かれました。 今回はボイスの凸面の足型を出品しています。 「我々が革命だ」の実寸大を超える歩く姿のボイス像に合わせて設置しました。
ボイスの足型については若江漢字さんと酒井忠康さん共著「ボイスの足型」みすず書房2013に詳しく書かれています。 常設展示の中二階と合わせてボイス作品がみられ、他にも1983年のアートアクションの写真も展示しています。 この暗雲垂れ込めるいま、100歳のボイスが生きていたらどのような解釈で現代を切り拓くような作品表現をするのか・・・みてみたいです。
水仙や梅、ボケの花を見つけました、春は間近に。

2021 今年もどうぞよろしくお願いします。2021/01/05

 元旦に葉山の海岸で夕日を見ました。 富士山を頭に丹沢山系の大山、箱根連山、伊豆半島の天城山までシルエットとなって一幅の絵画のようでした。いつ見ても美しい風景に心落ち着くひとときを過ごました。
2021年のカスヤの森では常設展示のヨーゼフ・ボイスの生誕100年記念展が新しくスタートいたします。 社会に対して様々な提言をし、「芸術=資本」という金言を残しました。 一昨年には清里現代美術館から譲り受けたボイス作品を展示し、コレクションが少しづつ充実しています。そして没後36年経ってもその作品から発するメッセージは現代の私たちに引き続き問題提起しています。 もし、ボイスが生きていたら、いまこの世界を取り囲む状況をどう捉えどう箴言するでしょうか。 明日には緊急事態宣言の発出になるそうですが、足元を固めてより人間らしい生き生きとした環境を目指してここカスヤの森現代美術館を整えて行きたいと思います。 春からは竹林に念願のカスヤ・アネックスの建設が始まります。 いままで、館内にはほとんど常設展示していなかった若江漢字さんの常設展示室、松澤宥さん、’70年代の作品などを常設展示する部屋もできます。建築の設計はKIRS(石田アーキテクトスタジオ)です、2年がかりでようやく準備が整いました。いままで以上にご来館の楽しみを増して見学していただけるようの散策道も充実させる予定です。 このような時代にこそ人間としてどんな生活が価値あるものなのかを一人一人が考えてみたいことですね。 自然豊かな環境で美味しい空気が流れるカスヤの森にどうぞ今年もお越しください。

柳澤紀子展は響きのある展覧会でした。2020/12/27

 先週末で終了の柳澤紀子展は来館された方々と親しく語る機会の多い印象に残った展覧会でした。 なにより作家ご本人が掛川から度々来てくださったことは、私どもにとってはなにより有難いことでした。年齢は意味のないことかもしれませんが少し年下の私は、柳澤さんの前向きでエネルギー溢れる気力に元気と勇気をいっぱいいただきました。 来年には個展の計画もあり、早速次のお仕事に取り掛かるそうです。 どうぞお身体にご留意されてお元気にお過ごしください。 これからのご活躍を楽しみにしています。 本当に有難うございました。 今日は新年初の展覧会「ヨーゼフ・ボイス生誕100年」展の展示作業をしています。 常設展示を含め、第一展示室、第二の通路部分、写真・ビデオ、また、若江漢字さんが1983年にボイスのアトリエで取った足型(凸面)を展示します。 生々しいボイスの足型、どのような生を支えてきたのか感慨深いものがあります。 年末の美術館外景です、来春、竹林にアネックスの建築が始まります。

明日から柳澤紀子さんの展覧会がスタートです。2020/10/16

 しばらくぶりのブログです。 暑かった寒かったりを繰り返しながら、季節はすっかり秋深くなり、紅葉した桜の葉が風に舞っています。 柳澤紀子「Miasma 瘴気」展は先週末に展示を終え、明日のオープンを待っています。柳澤さんは長く銅版画を中心にした制作活動をされ、今春にはキエフで大規模な個展が予定されていましたが、コロナ禍で延期されてしまいました。キエフに送る予定の作品も数点ですが展示されています。
10/18(日)には、鴻野わかなさん(ロシア文学)との対談があり、初めての試みとしてトークショーのライブ配信を予定しております。 蜜を避けるために第一展示室に15席を用意しましたが、来たくても来られない方へ、聴いて見ていただけるように機材を用意してオンライン中継いたします。 初めての試みなのでうまく流れてくれるろ良いのですが・・・。
庭先は黄色で埋め尽くされてます。

若江展の終了です。2020/08/01

 約二ヶ月の延長期間も7/26 で終了し、長かったようでもあり、短かったようでもある展覧会でした。 コロナによる様々な変化は今までの常識を覆してしまいましたが、なんといってもリアルな人と人との交流が絶たれたことです。 大勢の人と人とがそれぞれの思いを言葉として発して交流する楽しさは美術館の中ではオープニング、トークイベントなど主だった行事では魅力の一つでした・・・でももうそれは出来ません、出来ないんです。 恐る恐る注意深く人との会話をすることが当たり前になりました。 最終日にそんな昔を知る人が集まりました。すっかり気分も戻りそうになりました。
昨日、展示終了後ですが時間を約束して観に来ていただきました。

若江漢字−絵画 克服される現在–が始まりました。2020/03/22

 昨日からカスヤの森で新しい展覧会がスタートしました。 2015年に開催した–解読された「大ガラス」展以来5年ぶりになります。若江漢字さんが長い間研究を続けているマルセル・デュシャンの問題作、通称「大ガラス」からフィラデルフィア美術館に残された「遺作」までの隠されたキリスト教的なストーリーを構築して絵画化しています。
COVID19の先行が不透明な時ですが、換気で風通しをよくし、除菌消毒を励行し、開館しておりますのでどうぞ鬱陶しい気分に負けずにご来館ください。 毎日曜日には作家が在館しています。

松澤宥-80年問題展 終了いたしました。2020/03/12

 先週末3/8日が最終日でした、本来ならNYから富井玲子さんをお迎えして松澤作品についてのレクチャーをしていただく筈でした。 講演会は出来ませんでしたが、予定に入れて下さった方々が展覧会だけでも見ておこうと考えられてか、寒い雨模様の天候にもかかわらずラウンジの各テーブルがそれぞれの話題で大賑わいの一日でした。 また、信濃毎日新聞3/6付に当館の展覧会がカラー刷りの大きな記事で紹介されました。 記事を書いてくださった編集委員の植草さんは松澤さんのテートモダン(2001年)の展覧会に同行取材されました。
 コロナウイルス感染拡大は止まるところを知らずに、とうとうパンデミックとWHOが宣言するところとなってしまいました。 松澤さんの作品「80年問題」制作の契機ともなったの「人類は80年で滅亡する」(上野勛黄・西澤潤一共著2000年刊)中で、次のように書かれています。    ー微生物の誕生から原始藻類が海中に誕生するまでの進化の時間は、実に200億年もかかっている。哺乳類の誕生は2,5億年前、人類の誕生は200万年前にすぎない。ガイアは、自らの歴史に照らせば、一瞬にも満たない50年や80年の延命像に苦慮している人間たちをあざ笑いながら、自らを飾る次の主役をイメージしつつ、生物の組み替えを企画しているのかもしれない。ー

松澤宥展の初日2020/01/10

 昨日は当館での第5回目になる松澤宥さんの展覧会初日でした。
(一般財)松澤宥プサイの部屋を率いていらっしゃる長女の久美子さんが松澤さんのイメージピンクのセーターをお召しになり、ピンク色の花がいっぱい詰まった素敵なアレンジメントを抱えて来てくださいました。
昨年刊行の当館小誌「IMBOS」に松澤さんのことを書きましたが、昨日も過去の松澤展についての様々な記憶をお互いに話し、中でも1975年にジョージ&ギルバートが下諏訪の松澤邸を訪ねた時ことなど、またそれに先立ち、71年にはロンドンの彼らの家を訪ね、彼らはホテルで松澤さんと久美子さんは彼らの家に泊まったことなど聞かせていただきました。 この展覧会では主に当館収蔵作品を展示していますが、昨年から アメリカ各地を巡回中の松澤展の会場風景をスライドショーにして流しています。NYのジャパンソサエティーからスタートし、ポートランド、ロス・アンジェルス、ミネアポリス、そして今月末からはハワイ大学の付属美術館での開催となっていますが、各会場でのいろいろな展示が見どころです。 また、当館での2002年のパフォーマンス画像を含めた数カ所での松澤さんの映像を上映しております。この機会に松澤宥の量子芸術の世界にお入りください。