栃木県立美術館の企画展に出品2017/07/23

 現在栃木県立美術館で開催中の「2Dプリンターズ」展に若江漢字さんの「Kristallnacht 9・11 + 11・9 連鎖」の完全版が展示されています。

 この作品は2003年に当館で開催された「若江漢字展 シリーズ・テクスト《夜の現代史》」で初めて展示された作品で、その後2004年に神奈川県立近代美術館、2004年の年末から2005年にかけて青森のACAC、2008年ケルンのノイエス・クンストフォルム、2011年の横須賀美術館でも展示されました。それぞれ会場に合わせた展示方法なので同一作品とは考えないと言える作品です。
 今回の栃木では6枚の写真が収められたブリキ製の箱が6箱、写真が計36枚壁面に展示されています。 6枚の写真は若江さんが1983年から2003年にかけてベルリンの壁やエルサレム、エッセンのシナゴークなどを取材して撮影した写真です。2001年のツインタワーに飛行機が突入するテレビ画像もあります。今の時代に起きている出来事は過去からの連鎖として捉える若江さんの時代への視座でもあります。

この展覧会を企画した山本和宏さんのテキストでは「〜芸術における自律的価値への疑問を投げかけています。すなわち芸術における有用性の有無という古典的な問いの再考をも促しています。〜」 この展覧会おすすめです。(9月18日迄)

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