中村ハルコ展開催へのいきさつ2022/07/07

 今日は当館で初めてとなる写真家の展覧会の初日です。 写真を手段として使って作品にするという作家の展覧会は数多く開催して来ました。 今回の展覧会は写真家とし活躍された中村ハルコさんの写真展、なぜ当館での開催となったのかをお話しすると、昨年4月開催の滝沢広展にご来館されたのが、キャノンが主催する文化プロジェクト「写真新世紀」を担当されている高橋淳子さんでした。
「写真新世紀」の公募は1991年に始まり今年度で終了、最初から担当されたのが高橋さんなのです。 大勢の写真作家との関わりをもたれ、作家をご存知なので様々なお話しをするうちに、以前グランプリをとられた中村ハルコさんの作品を高橋さんがお預かりしているのでカスヤの森現代美術館での展覧会はどうか・・・とオファーがあり盛り上がりました。 資料を見せていただくと中村さんが気に入ったイタリア・トスカーナの小さな村の家族に親しげな眼差しを投げかけたたくさんの写真に心がポッっと暖くなりました。今世界で起きている目を覆いたくなる争いは絶えず、一人一人がどうすることも出来ない状況に心が痛みます。 なんでもない家族の表情そして存在に一瞬救われる思いがします。 どこにいてもこんな笑顔で過ごせる時間があるよう願うのみです。 天国のハルコさん、ご覧いただいていますか、

トーク・イベントの様子です。2022/07/10

 一昨日は中村ハルコ展に合わせてのトーク・イベントでした。 ハルコさんのご主人、下館和巳さんとキャノン株式会社文化事業部・写真新世紀担当の高橋淳子さんとの対談でした。 下館さんのご専門はシェイクスピアとダンテ・・・文学の正統派でご自分でも一座を構えていらっしゃって団員の方もこのトークに参加いただきました。
下館さんはハルコさんと出会った頃の日記・そして備忘録を繙かれ、暖かな心のやりとりを披露されました。 聞いていると、気分は当時の写真の風景トスカーナへと引き寄せられるようです。 ハルコは私の全存在であった・・・ともおっしゃっていました。
高橋さんは写真新世紀のグランプリを受賞された時からハルコさんの写真に魅せられハルコさんが亡くなられてから写真集「光の音」をアートディレクターとして編集・出版されました。 大学時代からの友人でもある東京都写真美術館・学芸員の方・ハルコさんのお二人のお嬢様・お姉様など身内の方々にもトークに加わっていただきました。
この時期なので、イベントは人数制限して行われのでご参加いただけなかった方には後日youtube でご覧いただけるようにいたします。 下館さん、高橋さん、ご協力いただきありがとうございました。

暑さも一息、庭木が元気です。2022/07/16

 戻り梅雨とか・・・今週はほぼ雨、長雨になりました。 裏の散歩道のノリウツギの花が白く大きくなっています。紫陽花に似ていますが・・・これからが楽しみです。
入り口のコリウスもますます色鮮やかな葉を繁らせています。

杉山一夫さんの著作が出版されました。2022/07/21

 当館の友の会会員でいらしゃる杉山一夫さんの著作「玉ころがし」が出版されました。 7月25日が発行日ですが、先日一足早く届けてくれました。
杉山さんは「パチンコ」を学術的見地からその歴史を丹念に調べ尽くして2008年に「パチンコ誕生」創元社刊を出版されて一躍脚光を浴び、NHK の「視点論点」にも登場されました。 その後、昨年に日本の専門的な手仕事等を出版している人気の法政大学出版局から「パチンコ」を出版,そして同じ出版社からの2冊目が出たんです。すごいことです! 二部作となったパチンコの歴史はよくぞここまで調べ上げたものだと!!!本当に脱帽です。 参考文献や人名索引のボリュームにびっくりしてしまいました。
このような立派な研究者になられ、カスヤの森現代美術館の誇りです。 ますますのご活躍を祈っています。 ご自宅は収蔵されているパチンコ機を予約制で見ることのできるパチンコ博物館です。 是非一度ご覧ください「パチンンコ誕生博物館」と検索していただくと出て来ます。