舟越桂さんのご冥福を祈ります。2024/04/03

 当館で1998年開催の「左眼子と慈眼子」展に人物彫刻を出品してくれた舟越桂さんが3月29日にお亡くなりになりました。 まだこれからも作品を創作されることを楽しみにしていましたが72歳でその手を止められました。

1989年のサンパウロ・ビエンナーレには舟越桂さん、神山明さん、若江漢字さんと三人で日本代表としてブラジル・サンパウロに出品され、私もご一緒いたしました。 おおらかな物腰と思慮深さを讃えたとても魅力的な方でした。 当館の刊行紙「IMBOS」vol1では桂さんのアトリエを訪問してインタビューさせていただきました。 その中で、自分の作品について「自分の中を見ている彫刻だと思っている。遠いところを見ている視線だけど、もっと遠いところのあるのは自分自身なんじゃないかなって・・」
作品の視線の先に見える世界を追いかけて旅立っていったのですね。 心よりご冥福をお祈り申し上げます。